婚活、合コン、すでに数多くの男女が出会うイベントがある中「対話」を掲げて始めた、婚活や合コンを兼ね備えたイベント「対話コン」。婚活や合コンイベントの常識と正反対となるコンセプトばかりのイベント。未婚者だけでなく既婚者の参加が可能。小学生から高齢者まで年齢制限がない。服装は普段着でよく、着飾って参加する必要がない。マッチングも行わない。参加者の自己紹介すら行わない。ただ、みんなで一緒に「対話」だけをする。そんなコンセプトでどうして参加者同士が仲良くなってしまうのか?相手の価値観を知れるのか?自分の価値観がわかるのか?結婚や愛について理解が深まるのか?対話コンが始まった経緯についてまずは説明します。
2016年5月、私は「対話」を中心としたファシリテーションやイベント・ワークショップに取り組んでいました。
その時、一般社団法人子どもの成長と環境を考える会から県立青森高校で哲学対話のファシリテーターの案件を頂きました。生徒達が主体性を持って探求する能力であったり、能動的に学ぶことで、認知的、倫理的、社会的能力、教養、知識、経験を含めた汎用的能力の育成を図るための特別講義を開催するとのことです。そのための手法として「哲学対話」を学校に導入していました。学校で授業をするにあたって、教育分野に限らず、哲学対話の活動を行っている、東京大学大学院総合文化研究科の梶谷先生を主役にお招きして1泊2日の大掛かりな講義を行っておりました。
泊りがけの仕事には夜の懇親会がつきものです。今回も例外なく青森高校の方と派遣されたファシリテーター達との間で懇親会が開かれていた時のことです。
哲学対話についてあれこれ話をしている内に、先生いわく、「哲学対話と婚活はすごく相性がいいよ!」
えっ!?どういうことなのか?
もっと詳しく聞いてみたら納得でした。
昨今の晩婚化や未婚化によって結婚のために婚活をすることが一般的になりました。結婚相談やお見合いをする際、男女が表面的な条件や相性、損得で考えるのではなく、お互いの価値観や人間性を深く知り、理解し合うのに哲学対話が力を発揮する。そのために愛について語り合う。相手のことを深く知り合えれば仲良くなるし、パートナーも自然と見つかる。
実際に先生が上天草の婚活パーティーで哲学対話をしたり、東京大学の文化祭でも愛について対話を実施しているとのこと。その成果として参加者の皆さんが楽しく対話をしていたというのです。明確なお付き合いとか、ご成婚という実績ではなけれど、まずはお互いが楽しんでいるということが成果であることは間違いないでしょう。
その話を聞いて、私は、直感で絶対に楽しいし、対話による婚活の方が運命のパートナーを見つけられると確信しました。
先生に「そのイベントを私がやってもいいですか?」とたずねて「いいよ」という返答をもらって、はじめたイベントが対話+合コン(婚活の婚)で「対話コン」です。
婚活と哲学対話は確かに相性がいい。その通りだと思います。
なぜならば、哲学対話の効果と、婚活の新しい方法として新進気鋭な取り組みになるからです。
私が対話の活動をしている中で、その効果と感じているのは自己理解と他者理解です。対話をすると自分自身と向き合い、今までの行動を振り返り、相手のことを理解することが、とても効果的な方法です。
対話をするには、言葉にするために自分の頭で考えて、言う必要があります。話をしている内に考えがまとまる経験をしたことはありませんか。ただ、考えるのではなく、自分に向き合うということは、長所と短所、思考パターン、思い込みなどを認識すること。
「自分の長所ってなに?」
自分が思っている長所は相手が思っている長所と違うことがあります。
「どんな思い込みや考え方の癖がある?」
習慣や繰り返しによって物を考える方法がパターン化します。思い込みによる発言や行動もあるでしょう。
「あの時の行動はどうしてうまくいったのか?」
「この時は何が良くなくて失敗したのか?」
原因や理由について振り返ること。普段ではついつい行動の振り返りをしないまま過ごしてしまうことがあると思います。良かったことは偶然ではなくまた取り組めるようにする。悪かったことは修正して同じ失敗をしないこと。
自分の考えていることや、行動したことを振り返るのに対話が向いています。
同じように対話をする相手も、考えて、話す。お互い、相手の話に耳を傾ける。このような対話をすることで、自分が大切にしていることと、相手が大切にしていることが、分かり合える効果があります。
哲学対話は誰にでもできる。哲学とついていますが、愛とはなんぞか?小難しいことを話し合うことでなく、有名な哲学者の理論を覚えることでもありません。普段、身近に思っている小さな疑問をみんなで一緒に話せばいいのです。
ちゃんと話すと仲良くなることと、誰にでも取り組みやすいことが、大きな魅力です。
結婚相手やパートナーと幸せに過ごすには、仲が良いことが望ましい。仲良くなるためには、相手のことを知る、お互いに知り合う、共に歩むために、腹を割ってちゃんと話をする。パートナーと良い会話はできていますか?なので、パートナーと対話をして理解し合い、仲良くなることが必要なのです。
次に、良い対話をするには多様性、色んな属性の人がいた方がいいです。なので、対話コンでは婚活・合コンイベントのコンセプトと正反対となる、既婚者の参加が可能、年齢制限なし、服装は自由、マッチングを行わないで開催しています。
なぜなら、未婚者しかいない集まりで、「結婚生活で譲れないものは?」という対話をしても、お互いに空想です。現実に即していない話をしても有意義ではありません。その対話の場に既婚者がいて、その方は何が譲れないものなのかを聞いた方が、同じようなことを考えている未婚者はいるし、違う考えがあることを知る未婚者も現れます。
「結婚する相手はどうして近い年齢でなくてはいけないのか?」年の差カップルはどうしてダメなのでしょう?運命のパートナーは同世代の中に居るとは限りません。表面的な条件で相手を切り捨てるのではなく、年代による価値観の違いを知ることや、可能性を広げるためにも年齢制限はありません。
婚活のイベントではドレスコードがありますが、かしこまった服装では緊張感を生み出すので、自由な対話の雰囲気にそぐわない。だから、服装も自由。
挙句の果てには婚活・合コンと言っているのに、マッチングを行わない。その理由は、主催者として無理やりつなぎ合わせる必要がないからです。ちゃんとお互いの価値観について話をして、お互いの内面を知り合い、お互いに気が合うと思った人同士なら、自然とお付き合いが始まり、ご成婚まで至るからです。
つまり、婚活イベントが数多くある中で、対話コンは後発イベントなんだから、個性的な特徴は不可欠です。なので、常識からぶっ飛んでいる特徴とコンセプトが対話コンの武器になると考えました。
きっと苦難やうまく行かないこともあるでしょう。それでも、私が対話コンに取り組みたい理由は、対話する文化を広めたい。良い対話をするとすごく楽しい。なにより、異性に対して興味あるし、運命のパートナーを見つけたいからです。
対話コンが途中で頓挫することは考えませんでした。逆にどんな困難があっても、良い取り組みであると認知が広まると同時に、参加者に良いパートナーが見つかる結果を出すという強い決意がありました。
このような経緯を経て、2016年7月10日、第1回目となる対話コンがスタートしました。
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